選手がうまく問題を解決できないでいるとき
投手がストライクゾーンに投げることができない
ボールを自分が思っているところで捉えることができない
シャトルを思ったショットで返せない
などなど
そのようなとき、多くの選手が取る手段は
ひたすら練習します。
そのことができるように努力します。
私も学生のときはその手段しかありませんでした。
毎日、自宅で素振りを数百回
手のひらの豆がなんども潰れることを繰り返していました。
もちろんその行為自体は悪いことではないのですが、
一生懸命に努力すると、うまくいってるときと、うまくいっていないときとの違いが分からなくなることがあり、ただただ繰り返すことになりかねません。
そして指導者からの助言を真に受け、自分らしさがなくなっていくということにもなりかねません。
自分らしさがなくなると、面白くないんですね。
楽しくないんですよね。
うまくいっていない問題を解決するときの一つの取り組みとして
違いを知るというのがあります。
The difference that makes the difference
「違いをもたらす違い」
うまくいっている人とうまくいっていない人との違い、
もしくはうまくいっているときと、うまくいっていないときの違いです。
この違いを知ることは非常に重要になります。
この違いを知るために「ゆっくり」が大事です。
そしてゆっくりと行うために「微かな力」が重要になります。
エルンストン・ウェーバー博士が発見した法則で
ウェーバーの法則というのがあります。
これは強い刺激は感覚を鈍らせるというものです。
例えば、
天気の良い、強い日差しのなかで懐中電気をつけても眩しく感じませんが、暗闇で懐中電気の光を見ると眩しく感じます。
5キロのダンベルで腕の筋トレをしているときに蚊が止まっても気づきませんが、ソファーでテレビを見ているときに蚊が止まれば気づきます。
コーヒーカップに角砂糖が5個は入っているコーヒに、あと一個追加しても甘さは変わりませんが、ブラックコーヒーに一個でも入れれば、その違いは明白です。
つまり、一生懸命に努力をすればするほど、自分の状態に気づきにくくなる可能性があるということであり、気づきにくければ改善の糸口が見出せないかもしれないということにつながります。
何かの問題を選手が解決するときは、
ゆっくりと微かな力で、自分の体に起きている違いを知ることからとりかかることは大切なプロセスです。
この違いをもたらしている違いに気づくやり方は様々ありますが、
フェルデンクライスのレッスンは非常にシンプルに取り入れることができます。
コメントを残す